Seed to Table~ひと・しぜん・くらしつながる~

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Archive for 2010年 5月 9日

こせがれさんと、これからの農業

先日、お世話になっているTさんにご紹介頂き、川口市にある源左衛門農場を訪問させて頂きました(Tさん、ありがとうございます!)。住宅街の中に突如、現れる大きなハウス!竹やぶ!さらに風格のある母屋と大きな梅の木!ステキなところでした。 

若手農家として精力的に様々な活動をなさっている早船さんご夫妻。旦那さんは、企業に勤めていたものの「地盤を活かして起業したい!」と農家に転身。現在は水耕栽培でトマトを栽培しています。奥様はモンテッソーリ教育の先生でもあり、定期的にワークショップなどもされているとのこと。今後のお二人の活動が楽しみです。農場についてはこちら↓をご参照ください。

http://www.genzaemonfarm.com/

収穫したてのトマトを持つ早船さん

収穫したてのトマトを持つ早船さん

早船さんのように、企業などに就職した後にUターンして就農される農家の息子さん・娘さんが各地でご活躍なさっており、とても素晴らしいと思います。それにしても、あまり農作業を経験したことがない「こせがれ」の皆さん、いきなり農家として農作物をつくり、しかも経営を行っていくというのは、相当大変ではないかと思います。

早船さんご夫妻も農業について日々学び、試行錯誤を続けながら、現時点の労働力や自分の知識・技術を勘案し、身の丈に合ったリスクが少ない方法を実践していらっしゃいます。一方、実家が農家でない方が農業を始める場合には、農地をめぐる法律などの大きな課題もあります。さらに、消費者の「化成肥料や農薬を使わないで、しかも美味しい農作物を食べたい」というニーズも高まっており、技術や流通面なども考えると、農業を始める際のハードルは相当、高いのではないかと思います。

これからの日本の農業を考えた場合、たとえ農業を知らなくても若い世代の皆さんが、自分の身の丈にあった方法を実践しながら、技術を磨き、経験を積み、農家として自立できるようになることが大切で、そのための環境づくりが益々必要だと感じました。自給率アップ!と言っても、法律や制度を含めて実情に適していなければ、目標達成は難しいでしょう。農業を担う方が減っているわけですから・・・そして、新規で農業を行いたい人が行えない状況にあるわけですから・・・。

コメの輸出量世界第二位のベトナムは、2008年の食糧価格の高騰時に自国でコメ不足が起こることを懸念して、輸出を禁止しました。どこの国にとっても外貨獲得は大切ですが、それ以上に、自国の食料安全保障が大切なのではないでしょうか。

ベトナムの農家の数は日本より圧倒的に多いのですが、若手の農家は日本の若手農家の皆さんと似たような困難を抱えています。今後、ベトナムと日本の若手農家の皆さんが交流できる場を設けることができたらいいなあ、と思っています。ご興味がある方は、是非、ご連絡ください!