Archive for 2009年 12月 28日
ベトナムのあれこれ2009年
そろそろ2009年も終わりです。今年も様々なことがありました。ベトナムで起こったこと、ランダムにつづって行きます。
北部の大旱魃
今年の乾季は、ベトナム北部、紅河デルタを中心として、旱魃に見舞われています。農業農村開発省によると、2009年から2010年にかけて植えられる予定の稲作面積30,000haについて、水不足が激しいので稲ではなく野菜を植えるよう指導したそうです。
そういえば、先日、紅河を越えて焼き物の町、バッチャンに遊びに行った時、紅河の水位がとても低いことに驚きました。

画面右に見える中州が随分大きいです。
乾季の稲作は雨季よりも多くの水を使うとされており、それだけ、土壌への負担が増えます。通常の雨量でもそうなのですから、雨量が少ないとなると、その負担はなおさらです。コメの生産量を確保することも大事ではありますが、農業のやり方、各地域での水管理など、包括的に水の行方、使い方などを見直す必要があるのではないかと思います。
南部の異常潮位
一方、ベトナム南部のメコンデルタでは、異常潮位が数回、記録されました。メコンデルタはカンボジア国境から海に至るまで、水田が広がっています。中でも、ベンチェ省ビンダイ郡など海に近い地域では潮位の上昇により、海水が水田に入り込み、稲が出穂しないなどの被害を受けています。こうした被害は、輸出産業の中でも重要な位置を占めるコメの生産量に影響を及ぼしますし、何より、農家の皆さんのコメの自給を脅かすものです。
ベトナムは世界で気候変動の悪影響を受ける国の中でもワースト4位とされています。北部の大旱魃や南部の異常潮位が地球温暖化とどのように関連しているのか、より詳しい研究が求められますが、地球温暖化によって地域の気候が影響を受けたり、海水面が上昇して潮位の変化を引き起こしている可能性は大きいと思います。
先日、コペンハーゲンで実施されたCOP15では、残念ながらCO2削減に取り組むための枠組みへ合意がなされませんでした。各国政府が思惑を優先させている間にも、ひたひたと確実に普通の人々の暮らしに影響が及んでいます。10年後、20年後も豊かな自然が残り、子ども達の笑顔があふれるよう、今できること、すべきことを考え、行動していきたいですね。
Posted: 2009年 12月 28日 カテゴリ: 未分類.
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