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Archive for 2009年 11月 13日

ナムソン村でのキックオフ会合

タンラック郡に続いて、11月6日にナムソン村でキックオフ会合と技術研修を実施しました。爽快な秋晴れの中、7集落の代表と村の代表、合わせて73名が集まり、人民委員会の会議場で会合を開催しました。

 ナムソン村人民委員会主席のチュエンさんから開会の挨拶があり、伊能の事業説明、タンラック郡植物防疫所のフンさんとタインホイ村のティンさんの発表、と続きました。

チュエンさんは次のように話しました。

「改良種を利用することで、米の増収を達成できましたが、病害虫の被害がひどく、一部の土壌には改良種が合わないということを私達は理解しています。一方で、在来種は味が良く、病害虫の被害も少ないのですが、長い間、利用しているうちに種の質が劣化しています。在来種の良い特徴を回復することで、私達の問題の一部を解決することができるでしょう。また、在来の種を大事にすることは、食料を安定的に確保することにつながり、文化を守ることにもつながります。今日は皆さんと一緒に、在来種の復元を行うかどうか、行うとすれば、どの種類の復元に取り組むのか。具体的に話し合いたいと思います。」

開会の挨拶をするチュエンさん

開会の挨拶をするチュエンさん

また、ティンさんの発表では、実際に在来種の復元を行う過程でどのような困難があったのか、具体的な経験が共有されました。特に播種後、1週間に一度、稲の状態を考察し、記録することが大変だったということです。これには、多くの村人がうなずいていました。定期的にチェックして記録するというのは、簡単そうですが、やってみると意外と難しいことなのです。しかし、在来種の復元に取り組む場合は、稲の状態を細かく観察し、記録をしっかりと取ることが必要となります。

タンラック郡植物防疫所のフンさんは次のように参加した村人に話しました。

「私は在来種の復元に取り組みたいと考えている村人と一緒に活動を実施してきました。しかし、その道のりは決して容易ではありませんでした。途中で止めてしまう人もありました。皆さん、本当に在来種の復元に取り組みたいと考えていますか?取り組みたいと考えている人は、稲を観察し、記録を取ることができますか?良い特徴を持つ稲を残すためには、ちゃんと稲の成長を観察し、記録を取ることが第一歩となります。それができる自信がある方は、是非、参加してください。ちょっと厳しい条件のようですが、是非、一緒に頑張りましょう。」

意見を述べるフンさん

意見を述べるフンさん

 この後、技術研修への参加を希望する人がいるかどうか聞いてみたところ、最終的にブオン集落とチエン集落の8名が手を挙げました。これから、ブオン集落で技術研修を開催します。