すっきりしないハノイの空
先週末から台風2号がベトナム北部を襲い、20名ほどが亡くなるなど大きな被害に遭った。台風の影響で、私たちもホアビン省への出張を延期にした。雨天では村人が研修や会合に来られないからだ。そのお陰で、今週の出張は2回分を1回でこなすため、かなりのハード・スケジュールとなった。それに、立派に育っていた稲穂は倒されてしまったし・・・。
ハノイはこのところ、すっきりしない天気が続いている。今日も雨が止んだのに、ジメジメとした湿気が町を覆っている。そんな中、巷では中国と戦争になったらどうするか、どうなるか、という話で持ちきりだ。私個人は両国政府は今の経済関係や国内環境、そして国際社会の状態を見極め、武力衝突は避けると踏んでいるのだが、こればかりはわからない。
もし、武力衝突が起った場合、一番心配なのは、私が学生時代にお世話になった第二の故郷、カオバン省の村の人々である。国と国の諍いとはいえ、やはりフツーの人が犠牲になるのだから、しかも、恐らく十中八九、口火は国境地域で切られるだろうから、たまったものではない。何としても武力衝突だけは避けて欲しいと心から願っている。
南部の人は至極のん気で、「もし、戦争が起ったらサイゴンに逃げておいでね」などと話している。しかし、ハノイの人も含めて誰も日本に戻りなさい、といってくれないのが気になる。みなさぁーん、私は日本人ですよぉー。
それにしても、こと中国の話題になると、特にハノイの一般市民のほとんどが怒りを露にする。私のような島国に育った人間には到底わからない、ベトナムの人々が耐えて経験してきた、大陸の掟というか、厳しさをヒシヒシと感じる。 ともあれ、ハノイの空が早くすっきりしますように。そして、ベトナムの右側の地域も、青空に覆われますように。
Posted: 2011年 6月 28日 カテゴリ: 未分類.