食と農への関心
先日、上智大学の学生さんが創ったNatuRoundというサークルが主宰したFood Weekというイベントに参加させて頂きました。参加させて頂いて感じたことは、食と農の問題に関心を持つ人とそうでない人の差が激しい、ということです。
中国製の冷凍餃子や、花王・エコナに関する問題など、食の安全に関する報道がたくさん行われていることや、様々な食や農に関するイベントが開催されていることもあり、関心を持つ人は増えているように思います。一方で、やはり関心を持たない人も相当、いるようです。
先日、有機農業を推進する組織に関わっていらっしゃる方とお話していて、愕然としたことがありました。有機農産物の宅配事業で草分け的な会社で売り上げが落ち、また、新規会員数も減っている、ということです。理由は経済的に苦しいため。でも、本当に経済的に苦しいのでしょうか。確かに収入額は減っているかも知れません。ただ、そういう方が携帯電話での通話を控えたり、外食を控えたりしているでしょうか。スーパーや駅でペットボトル入りの飲料などの購入を控えているでしょうか。
私にとって、問題だと思われるのは、収入額が減ることもそうですが、それ以上に、何にどれだけの予算を配分するのか、ということです。そして、このことは個々人の価値観にかかわることだと思うのです。
携帯電話は今や必需品となりました。でも、ちょっとした心がけで通話料を減らすことができるのではないでしょうか。また、水筒を持つことで、150円の支出をしなくても済みます。今や東京の水道水は美味しい水として宣伝されているくらいですから、自宅で入れたお茶がなくなれば、水道水を入れることもできます。ニューヨークでもミネラルウォーターではなく水道水を飲もう、という動きが活発化していると聞きます。
過去の生活スタイルに完全に戻ることは難しいですが、心がけ次第で、支出を抑えることは相当できると思います。今、これがないと絶対ダメ、と思っているものでも、一歩ひいて考えると、それほど必要ではないと思えるものもあるはずです。そういう支出の仕分けをしていくと、意外と余力が出てくるのではないでしょうか。
食べることは生きることの基本であります。そして、食べることを支えている農家の皆さんの暮らしを守ることが、私達の食を守ることにつながると思います。そういう意味で、私自身、支出の仕分け作業を行い、お金の配分を見直し、できる限り、国産で良い質の農産物を購入するようにしています。
私は宅配業者の回し者でもなんでもないのですが、やはり、私達の食を支え、良い質のものを作っている方を応援したいので、その輪を広げていけたらいいなあ、と考えています。共感してくださる方がいらっしゃったら、とても嬉しいです。
Posted: 2009年 10月 22日 カテゴリ: 未分類.


