先週は解放記念日とメーデーがあり、週末と近かったため、ベトナムでは珍しい5日間の大型連休となりました。不況なんて何のその、ハノイではかなりの人が旅行に出かけたみたいです。何で知っているかって？連休の初日、4月27日にベンチェ省への出張からハノイに戻った際、ノイバイ空港でタクシーがつかまらず、やっと来たタクシーのドライバーさんに理由を聞いたら、小規模の「民族移動」が起こっているからだ、とわかりました。「みんな、お金あるね」とドライバーさんと苦笑いでした。

因みに、4月29日の月曜日は休日ではないため、一部の学校では休校となり、連休を取りたい公務員はお休みとなり、5月4日の土曜日に振替えられたそうです。私達の事務所は土曜日にお休みを頂いているのですが、7時過ぎにベンチェ省農漁業普及センターから連絡が入りました。いつもながら、早い！ベンチェ省では6時からカフェが開いています。そんな時間に客が来るのか？と思うのですが、これが結構、入っているんですよねえ。「朝6時半にカフェで待ち合わせね」・・・勘弁して欲しいです・・・。

前置きが長くなりました。ここ10日ほど、ハノイの事務所で腰を据えて仕事をしています。ホアビン省で活動許可の申請プロセスが続行しているため、ホアビン省への出張はなく、比較的ゆったりとしています。5月後半からまた移動が激しくなりそうです。その前に、いろいろと片付けるべく、集中しています。先週末は懸念事項だった事務所の大掃除と配置換えをし、すっきりして気分が良いです。

今日もボチボチ、仕事をしていたら、お隣のTさんから電話がかかってきて「すぐに降りて来なさい」といつもながら、有無をも言わせない様子。お隣に出かけたら、何と美味しそうなアヒルの肉が並んでいるではありませんか！私の他にTさんの親友と姪っこさんが参加し、楽しい昼食をご馳走になりました。

アヒルを食べ終えた頃、斜め前に住むHさんがカボチャの茎を持ってきました。「ご飯は？」とTさん、「食べたわ」とHさん。自宅でアヒルや鶏を裁いて卸しているHさんは、お昼の休憩を利用して、おしゃべりに来たのでした。おしゃべりしながら、女性陣がカボチャの茎の薄皮（？スジ？）を剥き始めました。働き者のHさんはおしゃべりしてリラックスしている最中も夜のおかずとなる、カボチャの茎のニンニク炒めの下ごしらえをしていたのでした。

この事務所に移ってから3年が経とうとしていますが、時が経つごとに、ハノイの中心にありながら、人々のつながりがきちんと見えて、助け合いが残っている、とても貴重な「集落」（ここに住む人々は「集落」と呼んでいます）に住んでいるのだと、しみじみ思うようになりました。出張から戻り、事務所の鍵を開けている私に「ご飯は食べたの？」と声をかけてくださり、まだ食べていないと知ると、おかずとご飯を持ってきてくれるご近所の皆さん。「お互い様」という言葉が交わされる、素敵な「集落」で今日も仕事をしています。