日本・カメルーン戦と情報伝播力
サッカー好きのベトナムの人は、ワールドカップともなれば、ビアホイなどでビールを片手にテレビの大画面を前に大勢で観戦します。ゴールが決まると「おおー!」とか「きゃー」という歓声があちこちで起こります。まるで地域が一丸となって何かに取り組み、成果をあげた時のような異常なまとまりぶりです(本当は、もっと仕事や地域の問題を解決するためにこうしたまとまりを見せて欲しい・・・)。
さて、そのサッカー好きのベトナムの人々は、ありがたいことに多くの人が親日家でもあります。昨夜の日本・カメルーン戦では多くの人が日本チームを応援してくれたようです。その証拠に、日本・カメルーン戦の終了後、私の携帯電話が忙しく鳴り響き、また、メッセージを受信し始めました。残念ながら、事情があって電話を取ることができず、しばらくたって携帯電話を見ると、ベトナムの知人・友人から「日本の勝利、おめでとう!」というメッセージを頂いていました。本当に大勢のベトナムの人々が日本を応援し、日本の人々と同じように勝利を喜んでくれているんだと思い、ちょっと嬉しくなりました。
今朝、前職時代に関わらせてもらっていたホアビン省の村の村人から電話が入りました。
「まゆさん、おはようございます。昨日は日本が勝ちましたね。おめでとうございます」
「どうもありがとう!久しぶりだね。元気?」
「元気です。ところで、まゆさん、ラオスに出かけていたんですか?」
「?!何で知ってるの?」
「VTV2でニュースが流れてました」
「・・・」
確かに用事があってラオスに出かけていたけど、この村の人には話していないはず(すでに活動が終了し、対象村ではないため)・・・それに、VTV2って国営テレビの科学番組専門のチャンネルじゃなかった・・・?
電話を切った後、この地域の若者もいくつかの場所に集まって大勢でサッカー観戦していたのだと思いました。そこで、現在の活動対象村から来た若者から聞いたのでしょう。それにしても、活動調整の要となる少数の村人にしか海外出張について伝えていなかったはずなのに、恐るべし情報伝播力!!しかも、私に「何で知ってるの?」と聞かれて「●●さんから聞いた」と応えるのではなく「VTV2のニュース」という、あり得ない理由を咄嗟に思いつく村人の機転というか、責任の所在をぼやかすような、いかにもベトナムらしい対応に笑ってしまいました。ワールドカップの余談でした。
Posted: 2010年 6月 15日 カテゴリ: 未分類.


