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世界から囲炉裏が無くなる?!

インドと中国の科学者がこんな研究結果を発表するそうです。 

Soot clouds pose threat to Himalayan glaciers

-Fumes from wood fires and from diesel engines accelerate melting, Indian scientists warn-

http://www.guardian.co.uk/environment/2009/oct/04/climate-change-melting-himalayan-glaciers

地球温暖化の原因として、二酸化炭素が矢面に立たされて来ましたが、ディーゼル燃料や薪を燃やした際にでる「煙」がヒマラヤやチベットの氷河を融かし、地球温暖化の一因となっているそうです。

途上国で今でも現役で人々の暮らしを支えている囲炉裏。ベトナムでも、特に山岳地域で活躍しています。囲炉裏は煮炊きをする場であり、暖を取る場であり、家族団欒の場でもあります。

これまで、ベトナムでも森林保護の観点から、薪を利用しないバイオガスの利用が推進されています。しかし、バイオガスは調理はできても、暖を取ることはできません。山岳地域の冬の寒さをどのようにしのぐのか。伝統的な家屋の構造など個々の民族の生活文化などにも関連してくる問題です。山岳地域において、囲炉裏の役割は大きく、それだけに代替案を見つけることは容易ではありません。

一方、薪よりもディーゼル燃料の方がディーゼル・エンジンの自動車などを規制するなど、対策が講じやすいのではないでしょうか。ディーゼルはガソリンよりも値段が安いため、ベトナムでもたくさんの方がディーゼル車を選択しています。こうした課題については、各国政府も協力して対策を立てて欲しいところです。ただ、インドも中国もこの課題についてはあまり触れたくないようです。先進国の二酸化炭素削減が、地球温暖化防止の唯一の対策であるかのようです。

人々の暮らしや文化を守りながら、どのように地球温暖化防止に努めていくのか。言うまでもなく、難しい問題です。今回、薪やディーゼル燃料から出る「煙」が地球温暖化の要因になることはわかりましたが、次は二酸化炭素やメタンガスなども含めて、それぞれ、使用されている量や影響力などを詳しく調べ、具体的な対策を立てる必要があると思います。将来、各国で「囲炉裏禁止令」なんていう短絡的な解決策が出されないことを祈りつつ。