Seed to Table~ひと・しぜん・くらしつながる~

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緑の戻った田んぼで在来の稲の復元、アヒル水稲同時作を実践

先日、ホアビン省に出張し、田んぼの状況など見てきました。7月に入りようやく雨が降り始め、少しずつ田んぼに緑が戻っています。しかし、雨量が田植えをするには足らず、トウモロコシを植えるには多すぎる地域が多く、極めて中途半端な状態です。ただ、全く田植えができない最悪の事態は免れたので、村人はほっと一息でした.

平野にあるフーヴィン村やデイックザオ村などでは、田植えができるギリギリの時期まで雨を待っていたため、今週まで田植えをしています。例年よりも20日ほど遅い田植えです。寒くなる前に収穫しなければならないため、生育期間が短い改良種を植えています。

田植えが続くフーヴィン村

ナムソン村は標高900メートルに位置するため、平野の村よりさらに早く田植え・収穫しなければなりません。こちらもギリギリ雨を待って田植えをしましたが、結局、全体の半分の面積しか田植えをすることができませんでした。残りの半分のうち、約7-8割はトウモロコシへ転換し、2-3割は何も植えない、という状態です。

各村では、田植えを終えた世帯がアヒル水稲同時作(日本でいうところの合鴨農法)を実践しています。ナムソン村でも100世帯以上がアヒルを田んぼに放していました。田植えが遅れたフーヴィン村でも、今月中旬からアヒルを放します。元気にアヒルと稲が育ってくれることを願っている次第です。

在来の稲の復元についても、田んぼに十分な水がなく、諦めざるを得ない世帯が続出しました。しかし、実践している世帯はきちんと技術を応用しており、今後の結果が楽しみです。また、デイックザオ村では冬春作の結果から、在来の稲の収量が改良種とほぼ同じだったため、多くの世帯が次の冬春作に在来の稲を植えたいと話している、という嬉しいニュースも聞きました。交流会や評価会合をきちんと実施し、参加していない村人にも情報を共有していきたいと思います。

デイックザオ村のニエムさんご夫婦の稲

ともあれ、田植えを終えた夏秋作がきちんと収穫できますよう・・・。