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カンボジアの希望
先日、カンボジアに出張してきました。いろんな方とお会いできて、いろんな刺激を受けました。中でも、とりわけ、CEDAC(Centre d’Etude et de Développement Agricole Cambodgien)が活動を一緒にしているコンポンチュナン省の、有機野菜を販売して月収150ドルを得ているお母さんのお話はとても印象に残りました。
しかも、お母さんの畑を見たら、これまた驚いた!ことに様々な技術を実践し、お母さんなりの工夫しながら野菜を20種類近く作っていたんですねえ。しかも、コンポストも液肥も植物や牛の小便などを利用した「農薬」も自分で作っていらっしゃいました。一緒に出かけた方に「まゆさん、何をそんなに興奮しているの?」といわれてしまうほど、畑を移動しては雄たけびを上げていたのです・・・いやあ、すごかったなあ、このお母さん。
このお母さんは2007年以前、化成肥料や農薬を利用した農業をしていました。しかし、CEDACの研修で有機農業について学び、有機野菜を作るようになりました。有機農業を実践するきっかけは?と聞いたところ、「健康にも環境にも良いから」と答えていました。とっても基本的なことですが、農家が自身の健康や畑の環境を考え、手間がかかる有機農業を実践している、というところが素晴らしいと思いました。
そして、どこの国でも問題となる有機農業を実践する際の難点、手間がかかる割りに高く売れないという点をCEDACが解決しようと試みていました。そして、今の時点ではある程度、成功していました。何を隠そう、CEDACがショップを運営し、そこで販売していたのです。しかも市場で売るより10%高く買い取ってくれるのですねぇ。
CEDACの皆さんとは定期的にお会いしていますが、様々な失敗を経験しながらも、それを乗り越え、少しずつ歩みを進めていることが、はっきりとわかるので、お話を聞いたり、現場を見るたびに鳥肌が立つほど、驚いたり、嬉しくなります。少しずつでも前に進んでいる成功のポイントは、カンボジアの人がカンボジアの人と一緒に問題解決に取り組んでいる点だと思います。そして、何かをあげるチャリティーではなく、農村の人々の自信や誇りを回復させ、潜在的な力が発揮できるよう促している点、さらに新しいステップとしてビジネスの視点をきちんと応用していることでしょう。
無論、どんな組織にも問題はつきませんが、CEDACの場合は一つずつ、実績を積み上げて、結果を出しているところがやはり素晴らしいと思います。彼らの地道な努力、長期的な視点、そしてパッションがあるから、ここまで築き上げてこれたのだと思います。私も彼らから学びながら、STTの活動を発展させていきたいと思います。
Posted: 2010年 9月 27日 カテゴリ: 未分類.
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