今年から土地が少なく経済的に大変な世帯を対象として、持続的な農法による食料確保と生計改善を目指した事業を南部のベンチェ省で実施しています。

乾季の終わりに近い4月から研修を開始し、雨季に入ってすぐに家庭菜園や家禽類の肥育に取り組めるよう、準備をしてきました。雨季に入り3ヶ月近くが経ち、研修に参加した村人も様々な取り組みを始めています。

これまで、カウンターパートである農業普及所のスタッフと共に各世帯を訪問してきた中で、「このお母さんすごい！」という村人の菜園などを訪問し、他の関心を持つ世帯が学べるよう、交流会を企画しました。

集まった村人の、特に女性達が自信に満ちた笑顔を見せてくれていたことが印象的でした。野菜を植えたり、アヒルや鶏を肥育することで、家庭の食卓が豊かになり、現金収入を得られるようになったことが、とても嬉しかったようです。また、アヒルや鶏などの病気予防方法についても、お互いに知らないことがあり、経験交流会を通じて他の世帯が実践している秘訣について学べたようです。

5月からアヒルの肥育を始め、100羽以上まで増やしたジエンさん

村づくり委員会との会合では、驚いたことにアヒル・鶏の肥育に取り組む190世帯近くのうち、病気によってアヒルや鶏を失ってしまったのは2世帯のみで、他の世帯は大きな問題もなく、スムーズに肥育を行っていたことです。すでにアヒルを販売して得た現金で、次の肥育に取り組んでいる世帯もありました。

9月、10月と経験交流会は続きます。